スルガ銀行の不正融資「かぼちゃの馬車」事件について

スマートデイズ社が販売していたシェアハウス「かぼちゃの馬車」事件はご存知でしょうか?

通常の家賃よりも高い金額で家賃保証をすると謳い相場よりも高い価格でシェアハウスを販売し、その販売利益で家賃保証を埋める自転車操業をくり返し融資先であるスルガ銀行が融資することをやめ、販売実績が下がり家賃保証をすることができず破綻しました。

その事件をきっかけに、スルガ銀行にも不正融資が発覚しその問題はスルガ銀行に限らず他の銀行まで波及していました。

かぼちゃの馬車の破綻をきっかけに問題が浮き彫りになった、銀行の不正融資についてまとめた記事です。

スマートデイズ社・かぼちゃの馬車問題のまとめ

スマートデイズ社のかぼちゃの馬車の物件を購入した人は、借金の返済ができず破産していく人が増加しています。
1億円近くの価格で購入した物件が、半値以下の4000万円で競売に出ているのが見受けられます。

実際に、物件の価格の3割から5割の価格で売り出されています。たった数年の間に不動産の価値が半分以下になるのはとても恐ろしいです。

これから不動産投資を始められる方は、こういう危険なスキームに騙されないようにしないといけません。
シェアハウスだけに限らず、相場よりも高い価格で物件を売りつけてくる悪徳不動産業者はどの時代にも存在することは忘れてはいけません。

スルガ銀行の不正融資の問題について

スマートデイズの関連の販売会社により、融資を受けるに際して顧客がスルガ銀行に提
出する自己資金の残高を証明する通帳等の偽造・改ざんが相当数行われていた。
スルガ銀行においては、自己資金確認資料(通帳等)については、原本確認を行うべき
こととなっていたにもかかわらずその手続が省略され、また、インターネットバンキングについては、入出金明細の確認にあたり Web 上の画面を印刷したものの確認に止まっていたものも多く存在した。

資産を偽造することで、1億円以上の融資を受けやすくしていたことが明らかになっています。
かぼちゃの馬車の問題の弁護団が、私文書偽造罪でスルガ銀行を提訴しましたが、購入者は改ざんを承知の上で購入しているので、共犯で逮捕されてしまうのではと思ってしまいます。

実際に物件を買う契約書と、銀行用に提出する契約書と2つの契約書ができるので、2重契約と呼ばれています。
物件の価格を水増しして銀行用に提出することを、「かきあげ」と言われる不動産用語があるぐらい実はよくある行為というのも分かるかと思います。

銀行員が資産捏造や2重契約を知っていた可能性が高いという事もわかります。

銀行が不動産投資ローンから手を引いた

本来、さまざまなリスクを勘案して危険だと思ったら銀行は融資をしません。そこで歯止めがかかるはずなんですか、地主への融資の場合は土地を担保に取れるから、銀行はほぼ無審査で貸してくれます。アパート運営がどうなろうが、最後は担保の土地を売れば回収できる、という割り切りで成り立っています。

ここ最近では、所得が少なくても土地の購入資金まで貸す銀行があるようです。

そもそもシェアハウスはもともと儲からないビジネス

こうしたビジネスモデルを成り立たせるには、投資家が銀行から借りた購入資金の返済が家賃収入で十分まかなえるように、事業用住宅の値段を下げたり、1部屋当たりの面積をできるだけ小さくして部屋数を多くする、といった工夫が必要です。
1部屋当たりの面積をできるだけ小さくして部屋数を多くするのは、家賃は面積に正比例するわけではないから、部屋数を増やせば住宅全体からの収入が増える上に、空室が出たときにサブリース業者側の負担が少なくて済むのです。そして、シェアハウスが注目された理由もここにあるというわけです。

シェアハウスは、中古住宅やアパートを改装して転用するので新築より安くあがるし、キッチンやバス・トイレが共用なので、部屋数を多くすることができる。という点において、サブリース事業に向いていると言えます。

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